冬至

気付けば年の瀬。一年の中で最も日照時間が短い日といわれる冬至を迎えました。いよいよ冬本番ですね。
冬至といえば、南瓜やゆず湯が連想され、実際にお食事や入浴に取り入れた経験のある方も多いのではないでしょうか。太陽は生命の象徴とされ、最も日照時間が短い=最も死に近い日と考えられてきました。そのため、夏の間に太陽の光をふんだんに浴びて育ち、保存のきく南瓜を食べるようになり、冬至を過ぎれば日照時間も段々と長くなることから、良い方向に回復すると考えられ、身を清めるためにゆず湯に入るようになりました。他にも冬至には「ん」のつく食べ物を食べると、縁起が良いといわれています。南瓜(なんきん)、蓮根、人参、銀杏、金柑、寒天、うどん(うんどん)。これらは「冬至の七種」と呼ばれ、冬に美味しい食材ばかりです。旬の食材を頂きながら、新年を元気に迎えましょう。

「南瓜」

夏から秋にかけて収穫される南瓜ですが、収穫してすぐのものは甘味がなく、1-2カ月程度寝かすことで、でんぷんが糖化し、甘くてホクホクの南瓜になります。夏野菜でありながら、冬に美味しいイメージがあるのは、そのためです。南瓜の鮮やかな黄色はカロテンによるもので、鼻やのどの粘膜を守り、風邪予防におすすめの栄養素です。
また、南瓜には強い抗酸化作用を持つビタミンEやビタミンCも豊富に含まれており、その含有量は日常的に食べられている野菜の中ではトップクラス!美容にも健康にもおすすめの野菜です。カロテンやビタミンEは油に溶けやすい性質があるため、南瓜は油を使った調理がおすすめです。煮物にする際は、炒め煮にや挽肉やツナと一緒に煮たりすると、吸収率がアップします。サラダやコロッケ、ポタージュ、シチューといった食べ方もおすすめです。

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「蓮根」

調理の仕方によって、サクサクとした食感になったり、モチモチとした食感になったり、変化の楽しい蓮根です。お花のような形で華やかな印象になることから煮物や酢の物などにして、年末年始には食卓に登場する機会も多いのではないでしょうか。
秋頃から出回っていますが、今の時期の蓮根は、粘りがあり、甘味もあるのが特徴です。蓮根の粘り成分によるもので、胃腸の粘膜を守る働きがあるといわれています。飲酒やご馳走を食べる機会の多いこの時期には積極的に摂りたい栄養素です。食欲のない時に生姜を入れたすり流しにして食べるのもおすすめです。蓮根を切った時に変色するのはポリフェノールの一種のタンニンによるものであり、抗酸化作用があるため、栄養を余すことなく摂るには水にさらさないほうがよいでしょう。反対に、料理をきれいに仕上げたい場合は、少量の酢を入れた酢水に短時間さらすと、より白くシャキシャキとした食感を楽しむことができます。

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「人参」

一年中、料理の彩りに大活躍の人参ですが、栄養価も抜群!カロテンの含有量は野菜の中でもトップクラスです。南瓜同様、風邪予防におすすめで、抗酸化作用の期待できる野菜の一つです。寒さの中で育った人参は寒さから身を守るために、糖度を高め、甘味の強い人参になります。人参嫌いの方でも、冬の人参は食べやすいかもしれません。
また、一昔前の人参は独特の香りが強く、苦手に感じる方も多くいましたが、品種改良が進み、香りが弱く、甘味が強い、その上カロテン含有量が多い人参が主流になりました。
人参は収穫後、洗浄する際に外の皮も一緒に削り落されるため、店頭で売られている人参は皮を剥かずに食べることもできます。人参も油と一緒に摂ることがおすすめです。和え物や汁物にする際は仕上げに少量のアマニ油やえごま油を加えるとよいでしょう。
お正月に向けて赤色をした金時人参も多く見かけるようになります。金時人参の赤色はトマトの色素と同じく、リコピンによるものです。今年のお正月は季節限定の金時人参を使ってみてはいかがでしょうか。

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「金柑」

金柑は柑橘類の中でも小さく、皮ごと食べることができるのが特徴です。ほろ苦さもありますが、他の柑橘類では取り除いてしまうような皮、薄皮、ワタを丸ごと食べることができるので、その分、食物繊維やヘスペリジンという成分も多く含まれています。食物繊維はみかんの4倍以上も含まれているので、腸内環境を整えたい方におすすめの果物です。生のままの金柑が食べにくい方は小さく刻んで、ヨーグルトに混ぜ込んで食べたり、マーマレードにすると美味しく食べられます。ヘスペリジンは血行を良くして冷えを予防する効果が期待されています。体を温めて、免疫力アップを図りましょう。

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「寒天」

ノンカロリーで食物繊維たっぷり、ヘルシーな食品としてのイメージが強い寒天。寒天の原料はテングサやオゴノリといった海藻類で、以前は海の近くの家庭では寒天を手作りする家庭も多くありました。元々は、ところてんが寒さで凍り、乾燥状態になったことから、寒天が生まれたといわれています。つまりは製造技術が整う前は寒い時期の食べ物でした。ゼラチンで固めたゼリーとはまた違ったしっかりとした食感を楽しむことができます。寒天は30~40℃で固まるため、ゼリーを短時間で固めたい時にはおすすめです。ゼラチンで固めるよりもヘルシーに仕上がります。イベントシーズンのデザートに是非ご活用ください。

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「うどん」

うどんはその昔、江戸時代頃までは「うんどん」と呼ばれ、運を呼び込む縁起の良い食べ物として冬至に食べられるようになりました。南瓜、蓮根、人参など、他の冬至の七種と一緒に煮込んだ熱々のうどんを食べると、体もポカポカして、寒い冬を元気に乗り切れそうですね。年末はそば一色となりますが、その前にうどんで運を呼び込んでみてはいかがでしょうか。

 

(文:デザイナーフーズ株式会社)

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