芒種

芒種は、田植えを始める頃と言われています。今の季節からすると、1ヶ月ほどのズレが生じますね。理由は二十四節気は旧暦の暦からはじまっていることが要因。ちょうどこの頃は「梅雨」に入り、じめじめ、ムシムシとした日があれば、急に肌寒く感じるなど、体調の管理が非情に難しい季節ともいえます。また、天気が悪いと気持ちも暗くなりがちですね。気持ちと免疫力は大きな関係があると言われています。欝っぽくならない為にも、旬の食材をいただきながら、健やかな食卓にしていきましょう。

「梅」

この季節、店頭に並ぶ旬の果実の代表は「梅」。

青梅には「アミグダリン」と呼ばれる中毒成分が含まれています。この成分は梅が完熟したり塩や氷砂糖やアルコールに漬けこんでいく間に糖に変化していきます。昔の方はちゃんと変化することを知っていたのですね。梅の栄養成分はあの酸っぱさにあります。クエン酸やリンゴ酸といわれる有機酸は疲れたときの疲労回復におすすめ成分。梅干しや梅酒は食欲増進の効果があると言われていますので、なんとく食欲がない時にはおすすめですね。また食中毒が発生しやすいこの季節は、カビも生えやすい季節でもあります。おにぎりに梅干しを入れて握るのは、食用アップと食品の安全性の意味があったのでしょう。この季節の手仕事として、梅干しや梅酒をつけることをおすすめします。

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「トマト」

トマトの真っ赤な色、これはリコペンと言われる色素。リコペンはカロテノイドと言われる成分の一種。カロテノイドは赤や黄色、オレンジ色をした野菜に多く含まれています。リコペンの特徴は活性酸素を消す「抗酸化力」がとっても強いということ。β-カロテンの2倍、ビタミンEの100倍ともいわれています。特に今のように紫外線が強い季節、日焼けやシミ、シワといった肌老化がきになりますね。肌老化を招く原因の活性酸素を消すチカラがあることが分かっています。このリコペンは油と一緒に摂ると吸収がよくなります。トマトを切ってそのまま食べるのも美味しいものですが、少しオリーブ油をかける、チーズと一緒に食べるということも吸収の上では大切なポイントです。

リコペンの量からみると「色」は重要でありますが、実は美味しさとはあまり関係していないようです。だからといってあまりにも実っていないものはNG。トマトの美味しい見分け方は、ヘタを下にしてとんがっている先を上にしてください。てっぺんから白い線がはっきり、長く下へおりているものは美味しいトマト。一度買ったトマトを比較するのも面白いですね。もちろん鮮度も重要ですよ。ヘタをみて、チリチリと縮れていたり枯れているものは収穫してから時間が経っているものが多いです。

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【e-gohanおすすめレシピ】旬のトマトをオリーブオイルとバルサモ・ビアンコでマリネします。詳しいレシピは⇒こちらから

 

「いんげん」

 いんげんは、江戸時代に「隠元禅師」によって日本に伝えられたため「いんげんまめ」と言われるようになりました。緑色のいんげんは緑黄色野菜の代表野菜。細長い形の中にも栄養がとても豊富に含まれている野菜で、ご飯をエネルギーに変えるためにとても重要なビタミンB1、B2が含まれています。なんとなく元気がでないという時は、ビタミン不足により食べたものが正しくエネルギーに変わっていない可能性があります。そして私たちの身体を作る大切な必須アミノ酸も全てが含まれています。このアミノ酸は身体を作ることはもちろんの事、免疫の要となる血液やホルモンの原料になるものです。そして忘れてはならないのが食物繊維。お腹の調子を整えながら、免疫力アップにも重要な栄養成分です。お店ではグリーン色のいんげんが主流ですが、街のマルシェや道の駅などでは、黄色や紫色のいんげんをみかけることができます。調理方法は緑のいんげんと同じで大丈夫。ただし紫色のいんげんは、茹でると濃いグリーンになってしまいますので驚かないでくだいね。

いんげんは胡麻和えや付けあわせなど、副菜となるメニューに使われることが多い野菜ですが、主役にもなるメニューとして、かき揚げはいかがでしょうか。旬の色を活かしたかき揚げは見た目もさることながら、美味しさもギュッと詰まった一品になることでしょう。

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「ズッキーニ」

 ズッキーニの形はきゅうりに似ていますが、実はかぼちゃの仲間。細長いものから、丸い形、UFOのような面白い形まで、色々楽しむことができる野菜でもあります。抗酸化成分であるカロテンやビタミンCをはじめ、エネルギー代謝に必要なビタミンB群も多く含まれています。きゅうりと同じくカリウムも多い野菜。むくみやすい人はにもおすすめですね。夏の野菜であるズッキーニやトマトは身体を冷やしやすい野菜でもあります。そんな時は煮込む料理がおすすめ。ラタトゥーユのように、旬の野菜を入れて煮込み、最後にオリーブ油やチーズを入れるととっても美味しい一品になります。この組み合わせ方は最強の抗酸化力の組み合わせ「ビタミンACE」が揃っています。作り置きができるこのメニューは、お忙しい人向き。そして免疫力アップにも繋がります。

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【e-gohanおすすめレシピ】ズッキーニをはじめ夏野菜たっぷりのラタトゥイユ。詳しいレシピは⇒こちらから

 

 

「大葉」

大葉といえば和のハーブの代表。とても香りがよく、味のアクセントには欠かせない薬味野菜でもあります。ペリラアルデヒドという特徴的な香気成分が消化を促し、抗菌作用もあるといわれています。特に細かく切れば切るほど香りが広がるという特徴があります。この香りの成分は葉の裏側にあります。葉の裏側を触りすぎてしまうと、香りが弱くなるので注意です。

大葉はつまなど添え野菜に使用されていますが、実はとても栄養成分の高い野菜でもあります。カロテンはトップクラスの野菜。大葉を細かく刻んで、オイルと混ぜ合わせておくと、香りも飛びにくくなり、カロテンの吸収もよくなります。そしてミネラルも豊富。カルシウムや鉄、カリウムなど、日本人が不足しているミネラルが全て含まれています。大葉を2~3枚食べるだけで食事の栄養素の摂取量が変わります。梅干しと大葉を混ぜ合わせて、冷奴にのせたり、カッペリーニのように細い麺とあわせると、食欲がない時におすすめの一品になります。

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「鮎」

鮎は季節によって味わいが異なる魚でもあります。6月の鮎は若鮎であっさり、すっきりとした味わい。骨が柔らかいので、頭から骨まで全て食べられます。この時期のおすすめの食べ方は、やはり塩焼きです。鮎は高たんぱく質、低脂肪の魚。骨ごと食べられるので、カルシウムもしっかり摂ることができます。カルシウムといえば煮干が代表的な魚ではありますが、鮎はその2倍量のカルシウムを摂ることができます。カルシウム摂取にはビタミンCが必要。もともと鮎は「蓼酢」につけて頂く食習慣があります。蓼も苦い葉っぱではありますが、ビタミンCも含まれていますので、カルシウムの吸収にはぴったりと組み合わせですね。

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(文:デザイナーフーズ株式会社)

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