大寒

大寒を迎えました。いよいよ、二十四節気の最後の節気です。旧暦では立春が新年の始まりであったため、大寒の頃は年末という位置付けでした。
七十二候の初候では雪の下からふきのとうが顔を出す頃、末候では鶏が鳥屋に入って卵を産み始める頃といわれており、だんだんと春に向かっていく時期のイメージですが、まだまだ寒い日は続きそうですね。外出するのも億劫になり、体を動かす機会が少なくなりがちな季節です。体が冷えていると血行が悪くなりますが、運動不足はさらに血の巡りが滞ってしまいます。血行不良は冷え性や頭痛、肩こり、便秘、肌荒れなど体のいたるところに弊害が発生します。こまめに水分補給をしながら、体を動かせるといいですね。
実は、冬は1年の中で最も基礎代謝が高くなります。正月太りが気になる方は、この時期にしっかり体を動かすのがオススメです。

「小松菜」

寒い時期に旬を迎える青菜として、ほうれん草と並ぶ人気を誇る小松菜。
シャキシャキとした食感と、えぐみのない、さっぱりとした食味で、和え物や汁物、炒め物、グリーンスムージーなどに使うことができます。
栄養面では、βカロテンやビタミンC、カルシウムや鉄が豊富で、主要な野菜の中でもトップクラスです。βカロテンやビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持を助けるため、空気が乾燥している今の時期は特に意識して摂りたい栄養素です。βカロテンは油に溶けやすいため、炒め物にしたり、油揚げと一緒に煮浸しにすると吸収がよくなります。カルシウムの豊富なしらすや桜海老と一緒に炒め物にすると骨の健康に、鉄分の豊富なレバーと一緒に炒めると貧血の方へおすすめのメニューになります。

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「水菜」

日本が原産であり、京都で古くから親しまれてきたことから、京菜とも呼ばれている水菜。水菜をふんだんに使った「ハリハリ鍋」では水菜が主役になるほど、歯ごたえの良さが特徴的です。鍋のほかにも、炒め物にしたり、生のままレタスやベビーリーフと合わせてサラダにしたりもできます。カルシウムやビタミンCはほうれん草や小松菜以上に含まれており、鉄や葉酸など女性が不足しがちな栄養素も豊富に含まれています。
ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるため、感染症の流行る今の季節は特に重要な栄養素です。ビタミンCは水溶性のため、長く煮込んでいると、溶け出ていってしまいます。水菜のシャキシャキ感が残るぐらいサッと火を通すようにしましょう。

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「卵」

今でこそ鶏は毎日卵を産むように品種改良され、管理されていますが、本来、寒い時期は卵を産まず、温かくなってきた頃に産むようになります。毎日卵を食べられるのが当たり前になり過ぎて、季節性があったことが不思議に感じるほどです。
完全栄養食とも呼ばれる卵は、ビタミンCや食物繊維以外の主要な栄養素が全て含まれており、たんぱく質の質を示すアミノ酸スコアも100であることから、質の良いたんぱく質を含んでいると言えます。たんぱく質は免疫抗体の原料にもなっています。また、たんぱく質が不足すると、人体を構成するたんぱく質が分解されるため、免疫力が低下します。卵を始め、肉、魚、大豆、牛乳などアミノ酸スコア100の良質なたんぱく質源を毎食摂れるといいですね。

 

「わかさぎ」

冬から春先にかけて旬を迎えるわかさぎ。北海道や本州の山間部で凍った湖に穴を開け、釣り糸を垂らして釣るわかさぎ釣りは有名です。
わかさぎは最大で15cmほどになる小さな魚であるため、丸ごと、骨まで一緒に食べることができ、カルシウムをしっかり摂ることができます。カルシウムは、骨や歯の形成に必要なため、成長期のお子様の摂取推奨量は大人よりも多くなっています。日本人の食生活では不足しがちな栄養素なので、乳製品は1日1回摂り、わかさぎのような丸ごと食べられる魚や大豆製品、青菜も意識的に摂れるといいですね。カルシウムはビタミンDと一緒に摂ると、吸収がよくなります。ビタミンDの豊富な卵やきのこを入れて柳川風にするのがオススメです。

ワカサギ

 

「たら」

一年中出回っているたらですが、魚へんに雪と書いて鱈(たら)と言うように、たらは寒い時期が最もおいしい季節です。
たらは他の魚に比べて水分が多く、身がやわらかいため、小さなお子様やご高齢の方にも食べやすい魚です。その反面、水分が多いことによって鮮度が落ちるのが早いため、獲れてすぐに塩蔵されることが多く、店頭では塩味の付いた「塩だら」として売られています。塩分の気になる方は、塩味の付いていない「真だら」を選ぶとよいでしょう。
寒さの厳しい季節はたらの入った鍋料理で体を温めたいものです。大根おろしや生姜をすりおろしたものを入れるとさらに体が温まります。冷えは万病の元。体が温まるものを食べて、大寒の時期を元気に乗り切りましょう。

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(文:デザイナーフーズ株式会社)

 

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